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2018-11-15

ふとした瞬間に傍らにいたら嬉しいワイン、トビー ベインブリッから流行に乗った?新キュヴェなど!

「シンプル イズ ベスト」をテーマにアンジュの地で自然派ワイン造りに取組むトビー ベインブリッジ

いまでは、イギリス出身の彼とアメリカ オクラホマ州出身の妻と二人三脚でワイン造りに取り組んでいますが、ただでさえ保守的な農業の分野で、外国人が自然派ワイン造りに挑戦するというのには、様々な障害がありそうです。

そんな立場だからこそ、丁寧に、慎重に、素直な美味しさを楽しめるワインをと「シンプル」さを大切にしたワインを手がけています。

いわゆるハイリスク・ハイリターンの「攻め攻め」のワイン造りとは一線を画する「きっちり守った」自然派ワイン造りのため、ちょっと地味な印象を持たれている方も多いかもしれません。

実際、私(スタッフ:藤木)の場合でも、自宅のセラーに手を伸ばして選ぶワインは、ついついキレッキレのワインの割合が多く、一方で、トビーのワインは、ワインをあまり飲みなれない友人たちや自分の両親や親戚などとの食事の際に持っていくケースが多くなります。

そんなトビーのワインですが、「まさにこういう瞬間にあると嬉しいな!」と気づいたことがありました。

それは、家族や友人たちとはじめての土地に旅に出た時。それも都市ではなく、自然豊かな田舎町のような場所。飲み食いを目的とした旅でなく、それ以外を求めての旅ではあるのですが、それでも美味しい食べ物と美味しいお酒を欲するのは世の常です。

しかしながら、まだまだ都市部以外のましてや山の中のような場所での自然派ワインの普及率はイマイチで、美味しい食べ物を見つけることができたとしても、好みの飲み物まではなかなか…

ところが最近、そういった場所でもクラフトビールが用意されているようなオシャレなお店が増えてきているように感じます。となると、お!ということで、地元のブリュワリーのものや世界各国のクラフトビールなどを飲みながら、旅先の時間を過ごすことになります。

そう、そんな瞬間に「ここにトビー ベインブリッジのワインがあったら最高なのにな」と気付かされたのです。

都市部ではコアなファンの多いキレッキレの自然派ワインも、ちょっと街を外れると、その独特の風味や濁りで驚かれることもしばしば。もちろん個々のお店の方が心をこめて接客し、説明していただいている場所もあるのですが、攻め攻めの分だけ説明のハードルがあがります。

とはいえ、クラフトでナチュラルな飲み物を提供したい!と想いを持ってお店をされている方も増えてきており、お客様が手の出る価格で、ちゃんとナチュラル、ちゃんとピュア、ちゃんと素直なワインがあったとしたら、はじめて自然派ワインに出会う方々にもどんどんと広めていってもらえるはずだと思ったのです。

そして、いち飲み手である自分にとっても、旅先で思いがけずにリストで見つける自然派ワインは、旅の仲間と喜びをわかちあいながら、ほっとさせてもらえる一本になるはずです。

「不安定で飲めないワインが一番好きではない」というトビー ベインブリッジが手がけるワインは、シンプルでこそあれ、ストレートなブドウの味わいをワインを通して表現できている実直なワインたち。

偉大で複雑なワインではないけれど、ポップでワイワイ楽しめるワイン。安定感も抜群でグラスもちも大丈夫。まさに彼が目指すストレスフリーでシンプル イズ ベストなワインだなと思います。

とうことで、今回入荷は下記のワインたち!

○ レ ジョングレ(ノーマル) NV17
○ レ ジョングレ (オランジュ) NV17
● ルージュ オー レーヴレ NV17
● 50:50(フィフティ フィフティ) NV17

シュナン ブラン 100%のレ ジョングレは、2017年はノーマルタイプオレンジバージョンの2種類が造られました。

まずは、レ ジョングレノーマルタイプ。シュナン ブランらしい甘香ばしいトーストのような香りと爽快なハーブの芳香があり、香りからもクリーンな味わいがすぐ想像できます。実際に口に含むと、フレッシュでいきいきとした果実味があり、思いのほかキレの良いドライなタイプです。このヴィンテージからワインを安定させるためにとフィルタを軽くかけるようになったと言い、より輪郭のはっきとしたクリアな味わいに仕上がっています。

続いては、気になる初登場の レ ジョングレ (オランジュ)です。外観上のノーマルとの見分け方は、エチケット(ラベル)全体のカラーリングが明るいオレンジ色になっているところです。これは果汁に果皮を浸漬させたマセラシオンという手法を使ったワインなのですが、このマセラシオンしたワインのことをその色調から「オレンジ」 ワインなどと呼ばれています。ある種の流行となっているこの「オレンジ」ワインですが、トビー曰く…

「そもそも自然派ワインだってファッションだって言うし、そのファッションなワインの生産者としては、流行りのオレンジワインも造らないとね!」

と、(ちょっと解りづらいのですが)イギリス人っぽい皮肉まじりのジョーク的に話してくれました。

とはいえ、実際のワインは、相変わらずのトビー節そのもの。香りに柑橘のニュアンスを備えた紅茶を思わせるようなフレッシュでオリエンタルな芳香があり、魅惑的。味わいはしっかりとしたキレがあり、ドライで爽快な味わいですが、バランスはしっかりとしていて、素直でストレートな味わい。マセラシオンしたワイン特有の強いタンニン分やスモーキーさはなく、あくまでフルーツのニュアンスを大切にした繊細なバランスです。

タニックな方向に引っ張られがちなアンジュ地区の赤ワインですが、シンプルさを追求するトビーの手にかかればポップな味わいに!ということで、グロロー 100%で造られるルージュ オー レーヴレ NV17も例年と同様にぱっつんとしたフレッシュな果実味と軽快な飲み口が楽しめるワインです。例年と異なるのは、夏の暑さからか感じられる果実の風味の種類がラズベリーなどより深い色調のものへとシフトしていること。甘やかな果実味と構成のしっかりとしたタンニンのバランスが印象的な一本。抜栓直後にわずかながらに還元香を感じますが、スワリングなどですぐに飛ぶレベルですので、急いで飲む場合はデキャンタージュなどもおすすめです。

そして、2017年の新キュヴェとなるのが文字通り、カベルネ フランとグロローをブレンドした 50:50(フィフティ フィフティ)です。ヴェジタルな風味が強く出やすいカベルネ フランの特徴をマイルドにし、しつこくシンプルさと飲みやすさにこだわったワインに仕上げるために、カベルネ フランにグロローを加えて、よりスムーズな飲み心地を目指しました。トビー曰く、「カベルネ フラン初心者のためのワイン!」とのこと。

さっそく抜栓してみると、もちろんカベルネ フランのニュアンスはありますが、暑い夏の影響を感じる甘やかな果実の凝縮感とスモーキーなフレーバーがあり、香ばしくも明るい印象の飲み口です。全体の構成はしっかりとしているので、どちらかと言えば食中酒に適したワインではありますが、乾いたタンニンではなく、みずみずしさもあるワインとなっており、トビー ベインブリッジが狙っているコンセプトがちゃんと表現できています。

どのキュヴェも安定感があり、抜栓後も長く楽しめるので、グラスワインにも使いやすいワインたち、気負わずサクサクと飲み進めていってほしいワインたちです。

ぜひお試しくださいませ。

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『現在の在庫状況』 *記載のあるワインは在庫あり

○ レ ジョングレ(ノーマル) NV17 【在庫僅少】
○ レ ジョングレ (オランジュ) NV17 【輸入元完売】
● ルージュ オー レーヴレ NV17
● 50:50(フィフティ フィフティ) NV17

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