自然の営みに敬意を払い、持続可能な方法で大地を守るこそが人生と言うグザヴィエ マルシェ!
自然派ワインを手がける造り手たちと直接的に対話する機会を得て、最近とみに考えるのは、彼女や彼らが現在の仕事を選んだその志の源泉です。
自然と対峙するヴィニュロン(ブドウ栽培・ワイン醸造家)としての仕事、なかでも自然の営みに敬意を払い、持続可能な方法で大地を守り、環境に生きる微生物の力のみでワインへと昇華させる自然派ワインの造り手たちが、この過酷な道をなぜ選んだのか、その想いは、と色々と思い巡らすことが多いのです。
仮に理想的な天候に恵まれ、高い品質でありながらも造り手たちが満足する収量が得られた豊作の年があったとして、それでも経済的な成功という意味では、非常に限られた成果でしかありません。
それでいて、昨今の非典型的な気候の影響で、収穫を失う場合のリスクはほぼ全て、彼らが引き受けなければいけません。
決して平易とは言えないこの仕事をどういう想いで取り組んでいるのか、最近のように天候に恵まれない年が続くと、より一層憂いがつのります。
個人的にですが、心に響くエモーションに満ちたワインを生み出すことのできるヴィニュロン(ブドウ栽培・ワイン醸造家)にとっての必要条件と感じている特徴がひとつあります。それは、自分たち自身がコントロールできない自然の営みというものを常に受け入れ、人が為せることの小ささを知りつつも日々の仕事を明るく積み重ねていける、そんな人柄です。
そんな人柄を備えた才能ある造り手のひとり、グザヴィエ マルシェ。
エンジニアという職から転向し、本当に純粋に自然と共生する生活を大切にし、その哲学をワイン造りに反映しています。
実は、今回ご紹介する2015年の翌年である2016年には、霜や雹(ひょう)の影響で実に70%の収穫量を失ったと言います。しかし彼は、「これも僕らの仕事の一部だから」と明るく話してくれます。
この精神的な強さと明るさ、そして自然への深い愛情と敬意こそが、私たち飲み手の心を震わせるエモーションに満ちたワインを生み出しているのだと思います。
さて、またまた長い前置きでしたが、先日リリースしましたレリクシール ド ジュヴォンス マセラシオンに引き続きまして、マセラシオン(醸し)を行っていない通常のレリクシール ド ジュヴォンスの準備が整いましたので、皆様にご紹介したいと思います。
シュナン ブランを発酵後15ヶ月もの間樽熟成したこのワインは、とてつもなくピュアな旨味としなやかで品の良い飲み心地、オリエンタルで妖艶なフレーバーと深い果実味に満ちた複雑味溢れる1本です。残糖感や緩さはなく、潔さと真っ直ぐさを感じさせる焦点の定まった味わいで、まさにグザヴィエ マルシェの人柄そのものが詰まっているかのようなワインです。
自然派ワインというムーブメントに乗ったカジュアルなスタイルのワインも多く見られるなか(これも個人的には決して悪い傾向だとは考えていません)、本当に珍しい硬派なスタイルのワインであり造り手です。
あらためてグザヴィエ マルシェの想いの強さは凄いなと圧倒される1本。
ぜひお試し頂きたいと思います。
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『2017年9月29日現在の在庫状況』 *記載のあるワインは在庫あり
○ レリクシール ド ジュヴォンス(マセラシオン無し) NV15 【僅少】 *マセラシオンとの区別はキュヴェ名帯色が深緑=ノーマル
● レリクシール ド ロング ヴィ 2014
● レリクシール ド トレ ロング ヴィ 2014【僅少】
● レリクシール ド ゲテ 2014【僅少】