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Paul Barre / ポール バール

「トラブルメーカー、自由への挑戦」

「彼はどこにいってもトラブルメーカーなんだ。ボルドーのワインビジネスの常識やシステムにしょっちゅう反発して問題を起こすからね。」とは、このポール バールのような自然派スタイルのボルドーワインを紹介してくれているネゴシアンの言葉です。

近年ボルドー地方では、有機栽培を採用するトップシャトーが増えてきたとは言え、ポール バールのように自然酵母での発酵にこだわり、「安定」ではなく「純粋な魅力」の表現にこだわる生産者は未だ異端者です。この地の常識や慣習といったしがらみが、彼の自由な発想を縛りつけようと圧力をかけてきますが、ポール バールはその圧力に屈することなく、自身の信じるワイン造りへの挑戦を続け、前に進み続けます。

「何のためにワインを造っているかといえば、それは自由のためだ。自由は智慧と繋がっていて、自分に問いかけ、考えを深めていくほどに自由になる。考え続けて、少し前に進むことができれば幸せを感じるし、より良いワインで飲む人を幸せにすることができればまた幸せだ。そして最終的にシステムの呪縛から抜けだすことができれば幸せなんだ。」

ボルドーというしがらみで固められたワイン産地のなかで、「自由」を求めて自然なワイン造りに挑戦するポール バール。固定概念からの自由、システムからの自由を追求し、飲み手に幸せをもたらすワインを造りたいと強く願っています。

歩みと哲学

ポール バールは1974年にフロンサックの地でワイン造りをスタートさせ、自身の畑を取得していく中でルドルフ シュタイナーの哲学に傾倒し、1990年からビオディナミ農法による栽培に舵をきります。ボルドーという保守的なワイン産地においてのこの決断は、当時非常に挑戦的であったと言えるでしょう。

畑やブドウの魅力を最大限に引き出すために、畑仕事を積み重ね、収穫の際には徹底的な選果を行なってエキス分の豊かなブドウの栽培を心がけます。また栽培のみならず、醸造においても自然酵母による発酵を行い、清澄やろ過とった作業を行わないピュアなワイン造りを信条としています。

これはまさに自然派ボルドーと言えるスタイルですが、風味は非常に堅実なもので、安定感や安心感のあるバランスの良い仕上がりとなっていて、ボルドーらしい風格と自然派らしい飲み心地を兼ね備えたワインが生み出されます。

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VDF Leeloo / リールー

産地:フランス ボルドー地方
品種:メルロ 50%、カベルネ フラン50%

リールーは、このワインの区画を植樹する際に協力を受けた剪定と植樹のスペシャリストであるミシェル デュクロ氏に敬意と感謝を表し、彼の飼っている犬の名前から名付けられました。またリュック ベッソン監督の映画「フィフス エレメント」でミラ ジョヴォヴィッチが演じるヒロインもリールーという名前で、この映画の中では悪を滅ぼす5番目の要素「愛」を表しており、その他の要素「水・火・土・風」とリンクする存在というエピソードからもこのワインの名前に相応しいと考え名付けられました。

味わいとしては、ボルドーワインらしいコクも備えつつもスムーズな飲み心地が最大の特徴で、生き生きとした果実味と余韻の爽快さが魅力です。ポール バールのキュヴェの中で最も軽妙な味わいを楽しめるワインで、食事と共にゴクゴクと飲み進める事のできるタイプです。

赤い粘土質の土壌の畑から生み出され、摘みで収穫したブドウを自然酵母によってステンレスタンクにて発酵・熟成。清澄や厳密なろ過も行わず瓶詰めされます。

Aux Caudelayres / オー コデレイエ

産地:フランス ボルドー地方
品種:メルロ 66%、カベルネ フラン26%、マルベック 8%

フロンサック地区の粘土・砂質の土壌を備えた畑から生み出されます。手摘みによる収穫、自然酵母による発酵など実直な製法で造らており、造り手の真面目な性格がしっかりとワインに反映されています。熟成に関しては、70%ほどをステンレスタンクで行い、残りをオーク樽にて熟成。補糖や補酸などは行わず、清澄・ろ過も行いません。

抜栓すると香ばしさと果実味の厚さを感じさせてくれる密度のあるフレーバー。口当たりは柔らかく、また一方できめ細やかなタンニン分を感じます。堅実で安定感のあるボルドーのスタイルですが、余韻が繊細でひっかかりのない飲み心地を楽しめます。また細部に至るまで焦点が定まっており、非常に丁寧に造られたワインであることを感じさせてくれる味わいです。

Ch. La Grave / シャトー ラ グラーヴ

産地:フランス ボルドー地方
品種:メルロ 66%、カベルネ フラン26%、マルベック 8%

オー コーデレイエと同じフロンサック地区の粘土・砂質の土壌を備えた畑から生み出されます。手摘みによる収穫、自然酵母による発酵など実直な製法で造らており、造り手の真面目な性格がしっかりとワインに反映されています。熟成に関しては、80%を古樽、残りを新樽にて熟成。補糖や補酸などは行わず、清澄・ろ過も行いません。

ボルドーらしい黒い果実を思わせる密度のある香りに柔らかみのあるスモーキーさがバランスよく感じられ、落ち着きと品の良さを期待させてくれるフレーバーに満ちています。果実味も厚く、なめらかな口当たりも飲み心地の良さに一役かっています。ボルドーらしい強さはありますが、力だけでグイグイと押し切るタイプでなく、細部まで丁寧さの行き届いた大人っぽさのある味わいです。

Ch. La Fleur Cailleau / シャトー ラ フルール カイヨ

産地:フランス ボルドー地方
品種:メルロ 70%、カベルネ フラン26%、マルベック 4%

ポール バールのその他のワインよりも若干樹齢の高い畑から生み出されます。手摘みによる収穫、自然酵母による発酵など実直な製法で造らており、造poり手の真面目な性格がしっかりとワインに反映されています。熟成に関しては、80%を新樽、残りを古樽にて熟成。補糖や補酸などは行わず、清澄・ろ過も行いません。

しっかりとした果実の厚みと樽の香ばしいフレーバー、熟成によるまろやかで優しいタンニンと調和のとれた秀逸なボルドーワインのスタイルです。女性的とまではいきませんが、力強さの中にも繊細さや精密さ、品の良さがしっかりと散りばめられており安心感のある上質のボルドーワインのスタイルを楽しむ事ができます。