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Ferme des Sept Lunes / フェルム デ セット リュンヌ

「農家的ワイン造り」

この蔵が位置するコート デュ ローヌ北部は、昔から果実作りに適した気候を生かして、斜面でブドウを、平地で桃や杏を栽培しながら、同時に乳牛などを育てる兼業農家が今でも多く見られる場所です。当主のジャン デロブル氏の家でも祖父から父親の代まで、ブドウ栽培は農業の一部であり、共同組合にブドウを売っていました。ジャン デロブル氏の代に高品質なワイン造りに専念するようになり、ブドウ栽培中心に切替えていったのです。

デロブル氏は、1979~1981年にボーヌの農業学校で栽培・醸造を学びました。この時、コート デュ ローヌ地方で自然派栽培の先駆者であるダール エ リボのダール氏が同級生だったということも、現在のデロブル氏の栽培方法に影響しています。その後、蔵に戻り、先代通り有機農法で栽培したブドウを売りながら、いつの日か自分の手で醸造する事を夢見ていました。

当時加盟していた共同組合は、幸いにもブドウ栽培に非常に熱心で、デロブル氏は組合が企画した「ビオディナミ農業」の講演会に参加するうちに「品質を考えると必要不可欠!」と感じ、1997年から「ビオディナミ」を取り入れてブドウの栽培を行いました。2001年、2haの畑が共同組合との契約が切れるのを好機に自身での醸造・瓶詰めに切り替えました。 2001年が自社で仕込んだ初ヴィンテージです。2002年時点で、4haの区画がビオロジックの認定団体「カリテ フランス」に正式に認定されています。

ビオディナミへの傾倒

まだ生まれたての蔵元ですが、自らの手で着実に実績を上げてきています。誠実で堅実な人柄のデロブル氏は、経験を積みながら、毎年少しずつ生産量を増やす注目の醸造家です。この蔵では、今でもブドウ畑の空いた場所を使って乳牛を飼育しています。氏いわく、「昔の農業というのは、長い間に培った経験から、この土地に合ったバランスの取れた農業をしてきた。牛糞を使って堆肥を畑に撒くなど、できる限りこの土地の風味「テロワール」を表現させたいから、『ビオディナミ』を行なっている。」とのこと。

蔵元の名前に「リュヌ」を付けたのは、月の作用を考えた醸造をすることに由来します。

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Underground Orange Velvet / アンダーグラウンド オレンジ ヴェルヴェット

産地:フランス コート デュ ローヌ地方
品種:ルーサンヌ

アンフォラで1年間発酵熟成させた後、瓶詰め。南仏品種のアンフォラ熟成ということで、非常にエキゾチックな雰囲気。
極々繊細な泡でほぼスティルな黄色の強いオレンジ色で濁りのあるワイン。開けたてから柑橘系果実の香りが広がり、オレンジピールやグレープフルーツの白い部分や八朔等、柑橘の甘・酸・苦、全てのニュアンスを感じられます。時間とともに、パッションフルーツやアプリコット、ドライマンゴー、林檎の蜜の部分などの香りが膨らみますが、あくまでもドライな仕上がり。とてもキレが良く、余韻も滑らかな非常に魅力的なワインに仕上がっています。

Viognier – Roussanne / ヴィオニエ – ルーサンヌ

産地:フランス コート デュ ローヌ地方
品種:ヴィオニエ50%、ルーサンヌ50%

中国や中央アジアの土壌が運ばれて来たと考えられている黄土から造られるブドウより。この土壌で収穫されたブドウはエキゾチックなニュアンスが加わる為、ワインに奥深さや複雑味を与える特徴があり、ダイレクトプレス、タンク熟成、ノンフィルターで瓶詰めされています。

にごりのある濃い麦藁色の外観。ヴィオニエのアロマティックさとルーサンヌの滑らかさが組み合わされた白ワインで、柔らかく包み込むような果実やフローラルな香りが特徴的。フレッシュでキリッとした香りに、南仏らしいコクと果実味がありしなやかなワインになっています。

Lunatik Ladyland / ルナティック レディランド

産地:フランス コート デュ ローヌ地方
品種:ルーサンヌ50%、マルサンヌ50%

花崗岩土壌に植えられたルーサンヌ(1985年植樹)とマルサンヌ(1988年植樹)をブレンドし、1年間樽で熟成させた後、さらに1年間ステンレスタンクで熟成。
まさに黄色のこのワインは、酸化的ニュアンスの香りが強く、まるでジュラのサヴァニャン。集中力があり凝縮した香りに、果実のフレッシュさとナッツの風味、野生のハーブ等のニュアンスが口の中で渾然一体となり、強めの酸がしっかり締めるとても個性的。1週間程掛けてじっくりと腰を落ち着けて余韻を楽しみながら飲んで頂けます。

St Joseph Rouge Pleine Lune / サンジョセフ ルージュ プレイン リュンヌ

産地:フランス コート デュ ローヌ地方
品種:シラー

「満月」と名付けられたキュヴェ。サン ジョセフのAOCの中でも最も北部に位置する区画で、花崗岩土壌で南向きの斜面に位置する区画より。除梗したブドウをコンクリートタンクで発酵させ、500L樽で12ヶ月間熟成させた後、3〜4ヶ月間タンクに移し更に熟成させます。
明るめのガーネット色。抜栓したてから、ラズベリーやカシス、ブラックベリーと言った赤と黒の小粒な果実の香りが溢れ出て、スミレやバラと言った濃厚な花のフローラルなタッチと、黒胡椒や中東系のエキゾチックなスパイス香が特徴的。ダイナミックでしなやかなベリーにスッキリとした酸がとてもバランス良く、長い余韻と共に楽しむことが出来ます。

St Joseph Rouge Chemin Faisant / サンジョセフ ルージュ シュマン フェザン

産地:フランス コート デュ ローヌ地方
品種:シラー

「歩きながら」もしくは「旅の最中に」というとても素敵な名前を持つこのワインは、花崗岩土壌の急斜面に位置する区画から造られています。これは1975年にジャンの父が植樹したセレクション マサールの区画。収穫後除梗し、コンクリートタンクで3週間発酵させた後、500L樽で1年間熟成。その後、複数の樽を大容量のタンクでアッサンブラージュし、3〜4ヶ月タンク内で熟成。その後、ノンコラージュ、ノンフィルター、亜硫酸無添加で瓶詰めしています。
濃いガーネット色からは、ラズベリーやワイルドチェリー、カシスと言った赤や黒系果実に加え、スミレの花、タイムなどのハーブ、わずかにスモーキーなスパイスの繊細でピュアな香りも感じ取れます。

非常に豊かでベリーを基調としたピュアな果実感と想像以上に柔らかいタンニンと酸が、とてもスムーズな飲み心地を演出。これは、ジャンが得意にしているスタイルで、繊細でより複雑な香り、フレッシュさと深みのある味わいをお楽しみ頂けます。