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Charlotte Battais / シャルロット バテ

「直感が囁くままに」

ロワール地方アンジュの地で攻め切ったスタイルでワインを造る女性醸造家、シャルロット バテ。彼女のワインが持つ強いエネルギーは全て「直感」から生まれます。

ワイン造りをはじめたのも彼女の直感がそう囁いたのがきっかけです。アンジュの生産者、マルク アンジェリの元で短い期間に収穫などを体験し、その際彼に「ワイン造りをしてみたら」と促され、経験もほとんどないまま2008年にスタートしました。

畑での栽培、醸造など全ての工程で自分の感性を大切にし、剪定から耕耘、除草など作業のタイミングや方法は、畑の声に耳を傾けて行うと言います。醸造においても一貫してブドウのポテンシャルを自然な形で最大限に引き出す事のみに注力しており、特別な介入を行いません。エネルギーに満ちたブドウを収穫し、そのブドウがワインに進化していくプロセスを信じて待つ。それがシャルロット バテのワイン造りのスタイルです。

シャルロットは畑での時間を特に大切にしています。自分一人で畑に立ち、ブドウ樹一本一本と向き合いながら作業する剪定が最も幸せを感じる瞬間であると言い、常にブドウの声に耳を傾けています。当然ながら化学肥料や除草剤といったものを用いる事はなく、ただただ健全なブドウを得る為に努力を重ねます。平均的な収穫量もこの地の一般的な生産者と比べて極端に少なく、果実ひとつひとつが凝縮し、大地からのミネラルをしっかりと感じる良質なブドウが得られます。そのエネルギーに満ちたブドウをごくごくシンプルな方法で醸造し、彼女でしか表現し得ない特異な個性を備えたワインを生み出しています。

ここまでピュアで、ここまで自然なスタイルのワインを経験もほとんど無かった彼女がどのようにして生み出す事ができたのか。類まれな研ぎ澄まされた感性がその最大の理由ですが、ではその感性はどうやって獲得したのでしょうか。その理由の一端は彼女のキャリアから垣間見られます。シャルロットは、ワイン造りに携わる前には柔道選手として活躍しており、しかもかなり上位の成績を収めていたと言います。相手の呼吸を読み、心を読む柔道の心得が、彼女の卓越した直感に通じており、畑や自然との対話にいかされているそんな気がしてなりません。

シャルロットの卓越した個性を備えたワインは、飲み手である私たちにもある種の感性を求めているようにも感じられ、遠く離れた土地で生まれたブドウたちの声に耳を傾けるように促されているような感覚にさせてくれます。

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Charrette / シャレッテ

産地:フランス ロワール地方
品種:シュナン ブラン 100%

キュヴェ名は「超多忙」という意味で、子育てとワイン造りに駆けずり回った2008年の状況を表しています。樹齢60年以上のシュナン ブランを用いてブドウのポテンシャルを自然な形で引き出すことだけに集中して造られたワイン。揮発的なニュアンスの中に甘さと熟成のニュアンスがある香りが感じられ、膨大な果実の凝縮感と伸びやかな酸やミネラル感がたっぷりつまったワインです。わずかに残糖がありますが、力強いその他の要素と相まってバランスがとれていて、卓越した個性を備えているワインとなっています。

樹齢60年を超えるシュナン ブランを用いて4-5年使用の古樽にて発酵させ、3年ほど熟成。亜硫酸を用いず瓶詰めされます。08年から造られているワインですが、09年を最後に借りていた畑の継続栽培が不可能になったため日本初入荷の2009年がラストヴィンテージ。

Le Pontail / ル ポンタイユ

産地:フランス ロワール地方
品種:グロロー 100%

キュヴェ名のル ポンタイユは区画名をそのまま採用したもので、樹齢100年以上のグロローを用いて、そのブドウのポテンシャルを引き出すことだけに集中して造られたワイン。グロロー自体は骨太なキャラクタの品種で、その芯の強さを損なうことなく、シャルロットらしい表現で仕上げています。

決して外向的なワインではありませんが、一方で飲み手を突き放したような雰囲気でもなく、中心部に様々な要素が引き寄せられるような強い重力を備えたワインといった印象です。各要素がぎゅっと詰まっているこのワインは、当然ながら晩熟のワインとなるのですが、シャープながらもエレガントな果実味を内包しており、奥深い魅力があります。

色んな意味で危ない橋を平気で渡るシャルロットらしい豪胆なワインで、まさに造り手の人柄を感じるワインでもあります。