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2016-11-16

ジュラに期待したい要素が詰まっています!レ ボッテ ルージュの『明瞭』なテロワールの表現!!

Les Bottes Rouges

いまや産地としても世界中の注目を集める土地、ジュラ。この土地の自然環境が生み出す複雑で個性あるワインがその人気の秘密ですが、そのテロワールに惹かれて多くの才能ある造り手たちが集っているという点も見逃せません。

ピエール オヴェルノワとその後継者となったエマニュエル ウイヨンなどの偉大な先達たちが切り拓いた世界に、ルノー ブリュイエール、ジャン=フランソワ ガヌヴァ、鏡 健二郎(ドメーヌ デ ミロワール)といったスター生産者たちがさらなる発展をもたらしました。

そしてもう1人、その実直な性格と丁寧な仕事の積み重ねでジュラの魅力をさらなる高みに引き上げているのが、ジャン=バティスト メニゴスのドメーヌ レ ボッテ ルージュです。

Jean-Baptiste Menigoz

エマニュエル ウイヨンのワインが「歴史」
ルノー ブリュイエールのワインが「純朴」
ジャン=フランソワ ガヌヴァのワインが「正統性」
ドメーヌ デ ミロワールのワインが「対話」

を感じさせるとしたら、

レ ボッテ ルージュのワインは「明瞭」であることが魅力です。

フランシュ=コンテ地方に生まれたジャン=バティスト メニゴスは、教師という(フランスでも特に)安定した職に就いていましたが、15年ほど前にアルボワに赴任したのをきっかけに自然派ワインに出会います。

しばらくは自家用で、趣味として少量のワインを造っていたのですが、この地域の「陽気な挑戦者」であるステファン ティソの後押しもあり、2012年に完全なるワインの造り手へと転身します。

そして2013年には、古い民家を改築した環境の整った醸造所に拠点を移し、驚くべきスピードでワインの品質を高めて行きます。

Cave

彼のセラーを訪問した際の試飲でも、さながら学校の授業を受けているような語り口で、それぞれの畑の個性、品種の特徴、醸造や熟成に関しての考え方、はたまた人間の力の及ばない自然と対峙する哲学に至るまでをよどみなく説明してくれます。

このブレのない自然観やワイン観が、彼のワインの「明瞭」な味わいを生み出しているのは想像に難くないですが、彼自身にそれを尋ねると、必ず、地域の偉大な先達や仲間のサポートがあったからだと答えます。

近年は、高まる人気とは裏腹に、異常な天候による収穫量の減少に苦しんでいるジュラ地方。ジャン=バティストにとっても大きな苦難となっているこの状況をどう乗り越えているのかを尋ねると、

「僕たちは幸運だよ。ジュラという産地には、志を同じくした仲間たちが沢山いて、今や自然派ワインの一大産地となっている。だからこそ多くの仲間が助け合い、知恵を出し合い、手を取り合ってこの苦難に対処できている。他の産地にはない、本当に幸運なことさ。」

と語ってくれました。

Jean-Baptiste Menigoz

リスクを取ってスタートしたワイン造りで、その直後から少ない収穫量に苦しんでいるはずの彼からは、本来であればあってしかるべきの悲壮感は微塵も感じさせず、ワイン造りが楽しくて仕方ないといったストレートな感情だけが感じられます。

彼のこの素直さと、迷いを払う意志の強さが、多くの仲間からワイン造りのエッセンスを急速に吸収し、消化し、結果としてブレない「明瞭」なワインを生み出しているのではないでしょうか。

実際、今回リリースのワインたちも、ジュラの土地の個性、各品種の特徴を素直に感じられる味わいとなっています。

「様々なテロワールで育ったブドウを品種ごとに詰めるピエール オヴェルノワのスタイルも好きだけど、僕は畑ごと、テロワールごとの特徴をボトルに詰めたいと考えているんだ。」

粘土質土壌、石灰質土壌、マルヌ土壌など様々な畑のキャラクタを素直に表現することを楽しみながら、いきいきとワイン造りを続けるジャン=バティスト メニゴス。

天職に巡りあった人の放つ幸福感に、彼と一緒にグラスを傾けるだけで、そのおすそ分けをもらえるような気がしました。そして、この幸福感は、彼のワインを飲んで頂ける皆様にもお届けできるのではと思っています。

最後に、この2016年8月に彼のもとを訪れた際に亜硫酸(酸化防止剤)の使用について興味深い話が聞けました。

レ ボッテ ルージュでは、白ワインに関しては圧搾の際と濾過の後に少量の亜硫酸を用い、赤ワインに関してはワインの状況に応じて判断するとのこと。ジャン=バティスト自身が、いわゆる豆っぽい香りが好みでないため、瓶詰め前のワインをグラスに入れてとある期間放置し、ワインの状態を確かめる実験なども行なって判断しているといいます。

「過去、僕が一番好きだったワインはゼロゼロ(=亜硫酸完全無添加)だったし、一番嫌いなワインもゼロゼロだった。」

まずは難しい事を考えずに美味しいワインを飲んでもらいたい、そう考える彼は、現時点では亜硫酸無添加のワイン造りに固執しません。もっとも、自身の成長に妥協しない彼だからこそ、将来どういうワイン造りに進化させていくのかは、非常に楽しみです。

Jean-Baptiste Menigoz

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*当該生産者のワイン(当社輸入分)をお取扱いのお客様でプロモーションを目的とした場合に限り、各種画像をご利用頂けます。

今回入荷のワイン

Leon / レオン

Leon

産地:フランス ジュラ地方
品種:シャルドネ 100%
2014年:硬質なミネラル感と品の良さを感じる余韻。透明感とみずみずしさのあるシャルドネの味わいで、味わいの各要素の焦点も定まっている。

Jose / ホセ

Jose

産地:フランス ジュラ地方
品種:ピノノワール 100%
2014年:フローラルな香りにソフトな味わい。綺麗な酸もあり、飲み心地もスムーズで奥行きのある落ち着いたロゼワインとなっている。

La Pepee / ラ ぺぺ

La Pepee

産地:フランス ジュラ地方
品種:ピノノワール 100%
2014年:華やかさのある香りにパツンと詰まった果実味が特徴。全体的にバランスが整っていて優しい味わいで、その上でジュラらしい淡さや儚い美しさ、品の良さも感じる。

Tot ou Tard / トゥ ウ タール

Tot ou Tard

産地:フランス ジュラ地方
品種:プルサール 100%
2014年:森の土や枯葉を思わせる熟成感のある風味にスモークのような香ばしさもある。色調や味わいも淡く、力強いタイプではないが、じんわりと旨味が広がるプルサールのイメージ通りの味わい。コケモモやスグリといった果実を思わせるチャーミングな風味。


『2016年11月16日現在の在庫状況』
○ レオン アルボワ 2014 【輸入元完売】
◎ ホセ アルボワ 2014 【輸入元完売】
● ラ ペペ アルボワ 2014 【輸入元完売】
● トゥ ウ タール アルボワ 2014 【輸入元完売】

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